KERO KERO BONITO

October 2019 @ NEPTUNE THEATRE, Seattle, WA –

ケロ・ケロ・ボニト (KKB) は日本で育ったボーカルのサラを中心とした英国産3人組のグループ。音はエレクトロ・ポップといった情緒で、2年前にサマソニ東京でもライブをしたそうですね。

実はKKBはアメリカを何度もツアーしていて、半年前にもシアトル中心部のNeumosでライブをしたばかり。サンフランシスコに個人旅行していた時もライブしていて何度か機会はあったのですが、のっぴきならない事情でこれが個人的に最初の観戦となりました。

しかしキャパ1,000の会場でKKBって本当に大丈夫かいな・・・。きっとガラガラだろうな・・・と思って開演直前に滑り込むつもりでいました。

もぎりのお兄さんに「Right on time!」(ちょうど始まったとこ!)と言われて会場に潜り込むと、なんと、1階フロアは立錐の余地なし! ソールドアウトのライブでもこんなに混雑しているフロアは見たことがない!

諦めてちょっと高くなった後方のバーカウンター前に移動。

ここでやっと姿を拝める状態になりました。しかしフロアの暑さが半端ない!

前座がまだやっているのかと思ったほどサウンドはロックテイスト。メンバー3人がDJセットでパフォーマンスをしている写真を何枚か見たことがあるだけだったため、ディストーションの効いたギター、8ビートを叩き出すドラムがいることに面食らい、いい意味で期待を裏切られました。

後方にサラ(VO)の自画像的バックドロップ(?)がある他は演出らしい演出もなく、赤いワンピースを着たサラとサッカーのジャージを着たガス、ベースを弾くジェイミーのメンバー3人に先のギターとドラムのサポートを加えた5人構成。相対するフロアの年齢構成はやっぱ若いですね。w)大学生ぐらいがボリュームゾーンではないでしょうか。

レコードで聴いたように歌詞は日本語と英語のミックス。お客さんはどういう反応を示すのかなと思っていたら、英語部分は完璧に歌えているものの、日本語になったとたん口ずさむのを止めてしまうのにはちょっと笑いました。(先日のBABYMETALもそんな感じ。)

しかしまぁ、日本語の乗ったイギリス人の曲がアメリカで歌われているって、なんかとても変な感じがしました。ただ、日本語歌詞がこのバンドをユニークにしている訳ではなくて、普通にいい曲といいパフォーマンスと地道なツアー活動がバンドのファンベースを作っている印象を持ちました。特に日本のカルチャーを意識した演出はないですし、人形を頭に乗せること、指揮棒を振ってスマホの灯りのみで会場を照らしたパフォーマンス以外、ひたすら音で聴かせるバンドです。

ショーの後半でようやく1階フロアに潜り込めました。ここ最近おっさんのライブが続いていたせいか、ナウでヤングな世代のインディーポップ&ロックのパフォーマンスはとても新鮮。やっぱこういうライブを観ないとダメだよなー。爆発的に盛り上がっているフロアのみんなが楽しそう!

アンコールにフー・ファイターズの「Best of You」、そして U2 の「Vertigo」! 選曲のセンス、アレンジともに申し分ない! サラのボーカルにマッチしているし、おっさん若者ともに大熱狂ですよ。

いやーいいライブでした。そしてナメててごめんなさい。新譜が出たばかりなので日本でももう一度プロモーション活動してほしいです。2年前はサラの日本人ハーフな部分ばかりがフィーチャーされていたようですが、KKB のライブはそれ抜きでも最高ですよ。

(21:00-22:25)